便秘治療薬

@常習便秘で悩んでいる人のほとんどの人は直腸性便秘。薬を飲むほかに、運動やストレス対策、食事なとにも工夫が必要。薬の乱用は便秘の常習化をつくることもある。

A基本的に薬は腸を刺激して腸の運動を盛んにし、便を出しやすくする。量を調節しながら適量を決める、量が多すぎると腹痛が生じる。

B便秘には意外と漢方薬が効くことが多いが、「証」という漢方薬の使用原則に沿って薬を選択しないと逆効果になることもある。
大黄甘草湯 便秘の基本方剤
三黄瀉心湯 体力があり、のぼせ気味で血圧も高く、黒い宿便がある
防風通聖散 体力があり、肥満(特にタイコ腹)で、食欲大
桃核承気湯 体力があり、唇が赤黒く、のぼせ、頭痛が強い。生理不順等がある
小建中湯 体力がなく、下剤を使うとお腹が痛む人や、小児
乙字湯 脱肛や痔疾患を伴うもの


C単純性便秘は酸化マグネシウムから始め、効果が不十分ならアントラキノン系に変更、痙撃性便秘に浣腸は使わず、機能性巨大結腸症は副交感神経系を刺激する薬を併用。



下痢治療薬
下痢=「腸内の水分が過剰になっている」+「腸の運動が亢進している」
@下痢の症状をよく追究し,それぞれに適した薬剤を選択することが大切。

A一般的な下痢には,腸運動抑制藁や収れん薬、吸着薬などを中心に使う。

B特殊な下痢、過敏性大腸炎にはトランコロン、潰瘍性大腸炎にはサラゾピリンを使う。

C抗生物質の便用により生じる下痢には。乳酸菌製剤の整腸薬を使用すると効果的。

DO−157が原因の下痢への対応をきちんと頭に入れておく。
初級薬理学
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