レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系
キニン・カリクレイン系
 血液凝固

 血液凝固と、カリクレイン・キニン系と、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系は、相互に関連してる。

 血管内皮が破損され、血液が血管内皮下の組織に接すると、第XII因子が活性化され、内因系血液凝が起こる。

 活性化第XII因子(XIIa)は、カリクレイン・キニン系で、プレカリクレインをカリクレインにする。
カリクレインは、高分子キニノゲン(HMWK)を分解し、ブラジキニンを遊離させる。
こうして、血液凝固は、炎症症状を来たすブラジキニンと関連している。また、カリクレインは、第XII因子の活性化を促進する(posoteive feedback loop)。

 カリクレイン・キニン系で遊離されるブラジキニンには、血圧を降下させる作用があり、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系で産生されるアンジオテンシンII(ATII)と拮抗する。

 外因系血系凝固は、血管内皮細胞が剥がれたという程度では起こらず、 組織が損傷されて、組織中の組織因子(第III因子、トロンボプラスチン)が露出した時に、活性化される。

 また、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系で作用する、アンジオテンシン変換酵素(ACE)=キニナーゼIIは、ブラジキニンを不活化する