狭心症治療薬

@胸痛が起こるのは心筋に虚血に状況が生じたので、冠動脈の狭窄か痙攣で酸素の供給が減少したことが根底にある。この痛みは一過性の虚血状況がある。原因としては冠動脈が長年かかって狭窄したか、何かが原因で冠動脈に痙攣が起きた。

A酸素を十分に心筋に送れば狭心症はコントロールできる。そのためには冠動脈の中を血液がスムーズに流れるよう冠動脈を広げるか冠動脈で痙攣が起きないようにする。硝酸薬、Ca拮抗薬。

B冠動脈が十分に酸素を送ることができにくい状態なら、心筋が酸素をなるべく使わないようにすれば良い。β遮断薬。

C基本的には、硝酸薬、Ca拮抗薬、β遮断薬をベースに処方される。コントロールがうまくいかない場合、シグマートなどを加え、心筋梗塞の予防に抗血小板薬を加えることも。



心筋梗塞治療薬

@心筋梗塞の治療は大きく分けると、急性期の治療と再発予防を中心とした慢性期の治療に分けることができる。

A急性期はまるで来院時の処置が重要。ショック、不整脈、血栓、血圧、痛みなどに対し迅速、的確に薬物投与する。

B急性期を脱したら再発予防、心不全の管理、不整脈の治療に専念することが大切。

心筋梗塞と狭心症の違い
心筋梗塞 狭心症
痛む部位 胸部中央、胸全体、左肩・左腕
首・下顎などに痛みが放散
胸部中央、のど下顎などに
放散
痛み方・症状 胸がえぐられるような激痛
冷や汗を伴う
息苦しい、鈍痛
痛みの持続時間 ほとんどが30分以上 ほとんどが数分間
合 併 症 不整脈、心不全、心原性ショック 不整脈
原   因 心筋の組織の壊死 心筋虚血、組織の虚血は
回復する
血中の酸素変化 ある ない
ニトログリセリンの効果 無効 有効

『続く
初級薬理学
目次へ