@急性と慢性とでは対処のしかたが違う、薬物療法は慢性緑内障に主に適用される。


A房水の流出を促進するものと産生を抑えるものの二つのタイプに分けられる。


★房水排出を促進する薬:ピロカルピン、イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、ウノプロストン

★房水産生を抑制する薬:チモロール、アセタゾラミド、エピネフリン(閉塞隅角緑内障には禁忌)、ドルゾラミド、アプラクロニジン

★房水排出を促進し、房水産生を抑制する薬:ニプラジロール

★浸透圧上昇により房水を減少させる薬:イソソルビド、グリセリン、マンニトール





緑内障治療薬

薬 剤 名
作 用 と 投 与 法
注 意 ( 副 作 用 )
チモプトール・ミケラン
 (β1.2遮断剤)
ベトプティック
 (β1遮断剤)

房水の産生を抑える
 ・1回1滴
 ・1日2回点眼

心臓への影響あり、心臓の悪い人には使えないことがある。気管支喘息のある人には使えない。(β遮断剤は除く)

ピバレフリン
(エピネフリン製剤)

房水の産生を抑える
房水の排出を促進する
 ・1回1滴
 ・1日1〜2回点眼

眼が充血したり、しみることがある。
瞳孔を開かせる傾向があり、眩しく感じることがある。
閉塞隅角緑内障には使えない。

サンピロ
(ピロカルピン製剤)

房水の排出を促進する
 ・1回1〜2滴
 ・1日3〜5回点眼

瞳孔を小さくする傾向があり、ものが暗く見えることがある。一時的に近視になることもある。
炎症性の緑内障には使えない。

レスキュラ
(プロスタグランジン製剤)

房水の排出を促進する
 ・1回1滴
 ・1日2回点眼

眼が充血したり、しみることがある。

緑内障治療点眼薬の作用と注意
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