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  • home  > MYTOWN  > 宮城  >  2003年4月11日 更新 地域情報
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    企画特集

    [健康カルテ]

    変わるリハビリ36 脳卒中留意点


     今回は、脳卒中リハビリにおける、日常生活の一般的な留意点をお話しします。脳卒中患者さんの再発率は5年間に約30%と高率であると報告されています。再発を繰り返すことで日常生活活動や生活の質が下がり、予後不良となることから、再発予防は重要な課題です。
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     脳卒中の危険因子には加齢、高血圧、心疾患、糖尿病、高脂血症、喫煙、肥満、高尿酸血症、男性、ストレス、運動不足などがあります。脳出血では特に高血圧の関与が大きいです。脳塞栓(そくせん)では心房細動が最大の危険因子です。脳卒中の予防や再発予防はこれらを十分コントロールすることが極めて重要です。

     降圧薬、抗血小板剤、抗凝固剤など医師から投与されている薬は服用を忘れないことが大切です。脳卒中回復期リハビリでは、単に運動処方と運動療法を実施するのではなく、薬物療法・食事療法・患者教育・カウンセリングもセットにします。
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     高血圧は脳卒中の予防と同様、再発予防でも重要な危険因子です。毎朝、起床後に、血圧と脈拍を測りましょう。ごく最近、脳卒中の再発を防ぐための目標血圧レベルは、従来考えられていたよりずっと低いことが明らかになり、専門医に慎重なコントロールをしてもらうことをお勧めします。

     また、めまい、立ちくらみ、あくび、頭重感、リハビリ意欲の低下、活力や知的レベルの低下が認められれば、過降圧による脳循環不全の兆候である可能性もあることを念頭において、血圧を測ることが必要です。

     過食・飽食を避けます。医師の指示にもとづいた食事療法が望まれますが、嚥下(えんげ)障害のある人は、主な栄養は胃ろうから流し込み、どうしても食べたいものにはとろみをつけてほんの少量、口に含んでもらい、安全を確保しつつ、患者さんの満足感を高めるように配慮します。

     薬をのんで、便秘にならないようにすること、入浴のお湯の温度を38〜41度程度のぬるめにし、長湯しないことも他の疾患の場合と同様です。感覚障害がある場合、やけどの危険があるので、湯温のチェックは必ず健側でします。

     車の運転は肉体的労作ではありませんが、心拍数や血圧はその時の心理状態や交通事情によって大きく変化し、大きな精神的ストレスになりえます。まひがあっても運転する場合には、その可否につき、運転免許センターでの許可を得る必要があります。

     脳卒中の人は喫煙は厳禁です。血圧を上げ、動脈を収縮させて、血管内皮を傷害して動脈硬化を促進します。また血液粘度を上げて脳梗塞(こうそく)を起こしやすくします。
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     運動は脳卒中の予防のみならず、再発予防効果もあります。運動は食後は避け、脱水にならないよう十分に水を飲み、服装や運動靴にも気を配り、転ばないように気をつけることが必要です。

     脳卒中患者さんの再発率の高さは、脳卒中危険因子のコントロールが十分でないことに大きく起因していると思われます。運動機能障害があるからといって通院を休んだりして、食事療法、運動療法、薬物療法が不十分にならないように、患者さんやその家族、そしてリハビリ施設や医療機関それぞれの十分な注意と緊密な連携が必要です。
     (東北大大学院教授 上月正博)
    (9/25)
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