心臓の働きは?
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心臓は血液を全身におくりこむために収縮、拡張の心拍動をくりかえす筋肉のポンプです。心臓の右半分(右心系)は肺へのポンプ、心臓の左半分(左心系)は全身へのポンプの役目をはたす。
全身をかけめぐって炭酸ガスを含んだ古い血液は、静脈を通って心臓に帰ってくる。静脈の血液はまず右心房にためられた後、右心室におくりこまれる。右心室の収縮により血液は肺に送られ、呼吸によって炭酸ガスが酸素に交換される。
新鮮になった血液は、肺から左心房にためられます。そして左心室(全身に血液を送るポンプ)におくりこまれる。
左心室の収縮により血液は動脈を通って、全身に勢いよく送られる。
心臓の筋肉(心筋)を栄養する動脈は大動脈から分岐する冠動脈であり、心臓を灌流した後、冠静脈を経て右房に戻る。
各心房-心室間、各心室-動脈間には一方向性の血流を保証する弁が存在する。弁に障害が生じると心臓弁膜症となる。
心臓のポンプ機能が弱ると心不全となり、息切れやむくみなどの危険な症状がでる。
心臓そのものを養うものは?
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心臓の筋肉自体に酸素や栄養を送るパイプライン(血管)が、冠動脈 [かんどうみゃく] で、心臓を冠(かんむり)のように取りまく血管。
この冠動脈が動脈硬化などでせまくなったりつまると、狭心症 [きょうしんしょう] や心筋梗塞 [しんきんこうそく] となり胸痛などを生じすぐに治療が必要。
心臓が規則正しく動くのはなぜ?
心臓は、右心房の上部にある洞結節[どうけっせつ]から規則正しく出る電気シグナルがネットワークすなわち刺激伝導系
[しげきでんどうけい] を通じて心臓全体に電気シグナルが伝わって収縮、拡張の心拍動をくり返し、血液を送り出している。
右の図で黄色が刺激伝導系を示す。洞結節、心房、房室結節、ヒス束、(左右)脚、プルキンエ線維、心室の順で電気シグナルが伝わる。
心臓は1分間に約70回、1日にしておよそ10万回も収縮、拡張の心拍動をくりかえす。
心拍動は自律神経や心臓自体でも調節されており、身体活動、精神活動や心臓のポンプの状態によっても刻々と変化する。
この電気シグナルやネットワークに異常がおきると不整脈の原因となり動悸や失神などの症状をおこす。
この電気シグナルを体の表面から記録するのが心電図検査であり、24時間にわたって心電図を記録するのがホルター心電図検査である。